有限会社インネイト
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研究表面筋電計信頼度調査表面筋電計の信頼度 臨床で用いられる検査法の選択で最も重要なことは信頼度である。信頼度は0.00から1.00の係数で表される再現性の高さで判断される。HassとPanzer(1)の調査は、触診による筋緊張の検査における検者間信頼度は低く、 係数0.07〜0.20であると報告した。表面筋電計の信頼度に関する殆どの研究は、その信頼性を非常に高く評価している。 ニュヨークカイロプラクティック大学のSpector(2)は、信頼度係数0.73と0.97と報告している。KomiとBuskirk(3)は、三角筋に対して表面筋電計の再現性と針筋電計の再現性を比較調査した。信頼度係数は、表面筋電計が0.88で針筋電計は0.62であった。CirouxとLamontagne(4)は、三角筋と僧冒筋のアイソメトリック及び運動時の収縮を表面筋電計と針筋電計で計測し、その信頼度を比較し、表面筋電計の信頼度がより高いことを報告した。 Anderson等(5)は、腰部起立筋を表面筋電計と針筋電計で計測した。彼等の調査は、針筋電計の計測値の方が計測値幅が大きいことを示し、針筋電計はセンサー部位の設定により敏感であり、表面筋電計の計測値に比較して精度が低いと結論づけた。MayoクリニックのThompson等(6)は表面筋電計センサーを手に持って計測を行う方法で、センサーを付着させて計測する方法と同等の信頼度を報告した。Cram等(7)は、102名を対象に座位と立位で表面筋電計計測を行いその信頼度を調査した。計測は同一日に一時間間隔で三回行われた。 信頼度係数の平均は0.64を示し、計測部位の皮膚に対する注意と計測時の圧力を弱めることでさらに信頼度の高い計測が可能であるとした。Lofland等(8)は、表面筋電計の調査で、最近の方法論的根拠を持つ研究は、最新の複数チャンネルセンサーを持つ表面筋電計は信頼度が高く、価値があることを示していると報告した。ニュージーランドのNZCA School of Chiropracticで表面筋電計の信頼度調査が行われた。(9)調査は大学のクリニックで、19人のインターンが参加して行われた。30人の対象患者は、スタティックとモーションパルペーション、デアーフィールド・トンプソンレッグチェック、マッスル・チャレンジによるカイロプラクティック検査を受けた。 脊柱機能異常の確証があった場合はx線による分析が行われた。治療法にはパーマー・アッパーサービカル、ディバーシファイド、ガンステッド、トンプソン・テクニックが用いられた。治療に先がけて表面筋電計の計測が行われた。再計測は最初のアジャストから一週間後と四週間後に行われた。検者内の信頼度を評価するためa two-tailed paired t-testが用いられ、検者内の平均値が比較された。この方法が用いられた理由は、計測装置の相関係数は高い一貫性を示していても検者の誤りが起こる可能性があると考えられたからである。しかし、99.7%の検者内誤差は許容範囲内であることが確認された。また、表面筋電計が患者の治療成果を評価するための客観的手段として適していると報告した。 参考文献
Subluxation Research 1998;2(4):175. 客観的検査法の信頼性を確定させる要素
その他
表面筋電計信頼度調査◆表面筋電計の信頼性調査がカリフォルニア大学アーバイン校、ニューヨークカイロプラクティック大学、メーヨークリニックで行われ、表面筋電計の再現性は、針を使用した筋電計よりも高く信頼度が高いことが証明された。表面筋電計の平均再現度は0.88で針筋電計の0.62と比較して高い信頼度を示した。カイロプラクティック業界で用いられている検査法の中でこれだけ高い信頼度を示すものは非常に限られている。さらなる調査が、現在パシフィックストックトン大学とパーマーカイロプラクティック大学ウエストで進行中である。 ◆表面筋電計は非侵襲的な検査法である。単に患者の筋活動を検知するだけで全く電気的刺激を与えない。つまり、患者を害する可能性がない。 ◆カイロプラクティック治療業務に最適である。傍脊柱の筋活動の異常を見つけることは、カイロプラクティック治療業務において重要な部分であり、伝統的に触診により筋緊張や筋硬結を探ってきた。表面筋電計は主観的要素を取り除き、客観的データを提供する。表面筋電計を今までの検査法に加えることで、信頼度を格段に向上させることが可能である。次の点で特に効果的である: ・サブラクセーションの部位を限定する
・筋硬結部位を特定する ・問題の程度を知る ・脊柱傍筋活動度の左右差を見る ◆カイロプラクティック・アジャストメントは、傍脊柱の筋電計データを変化させる。JMPT(Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics)に掲載された次の研究で、Shambaughは表面筋電計を使用してプリ及びポスト アジャストメントの傍脊柱筋研究を行った。Shambaughは、カイロプラクティック・アジャストメントにともない筋の電気的活動に重大な変化が見られたことを報告した。オステオパシー業界でも同様の研究結果が報告されている。Ellestad等は、オステオパシック・マニピュレーションにともない傍脊柱筋活動が低下することを報告した。 ◆表面筋電計データは、裁判でも科学的データとして採用されており、米国、ワシントン州の最高裁判所で採用されたケースでは、表面筋電計のような科学的に認められたデータは、適切な扱いがなされている限り否定することは出来ないとされた。その他にも筋電計データは多くのケースにおいて科学的データとして採用されている。 ◆表面筋電計測定は多くのCCE認可のカイロプラクティック大学で認定されている。 ◆表面筋電計の技術を開発したJeffrey Cram博士によれば、現在米国内のペインクリニックの80%で体表筋電計が用いられている。 |